ウイルス感染症のPCR検査の感度・特異度

素人によるウイルス感染症PCR検査の感度と特異度についての解説です。内容は間違っているものと疑ってください。

ウイルス感染症PCR検査の結果は陰性と陽性に分けられますが、陰性と陽性はさらに真陰性と偽陰性、真陽性と偽陽性に分けられます。真と偽を分けるのはPCR検査の結果と「本当に感染症である」の一致有無であり、PCR検査が陽性で本当に感染症なら真陽性、本当は感染症でないなら偽陽性PCR検査が陰性で本当に感染症でないなら真陰性、本当は感染症なら偽陰性となります。つまりPCR検査の結果は「本当に感染症である」かどうかは意味せず、その他の情報と組み合わせて真偽を判定する材料といえます。

真陽性、偽陽性、真陰性、偽陰性の四項目では数が多いからか、これらをまとめた感度、特異度というものも使用されます。詳しくはGoogle検索で見つかる解説に任せますが、(この場合の)感度と特異度はそれぞれ真陽性と偽陰性偽陽性と真陰性の四則演算で計算されます。私たちが普段見かけるのはこの感度と特異度ですが、その背後には真と偽の陽性と陰性が潜んでいることを覚えておくと専門家がPCR検査の結果を疑う背景を呑み込みやすいかなと思います。

参考までに偽陰性の例。

  • 「ウイルスは確かに感染しているけれども、感染部位が肺の奥で咳や痰の出が悪いから喉の奥を拭ってもウイルスのDNAやRNAをまったくあるいは十分量採取できなかった」
  • 「ウイルスは確かに感染しているけれども、扱いが悪くてDNAやRNAの必要部位が壊れていた」
  • 「ウイルスは確かに感染しているけれども、機器や試薬の状態・設定・仕様が悪くてDNAやRNAを増幅や測定できなかった」

以上のような場合はその後の操作がどれだけ完璧でもPCR検査結果は陰性となります。この場合は「本当は感染症である」のに生体の反応と採材方法の影響から検査結果は陰性、すなわち偽陰性となります。

偽陽性の例。

  • 「ウイルスは確かに感染していないけれども、直前に吸い込んだ空気にウイルスが入っていてウイルスのDNAやRNAが採取できてしまった」
  • 「ウイルスは確かに感染していないけれども、機器や試薬の状態・設定・仕様が悪くてDNAやRNAが増幅や測定されてしまった」
  • 「ウイルスは確かに感染していないけれども、採材者・検査者・試薬・機器などにウイルスのDNAやRNAが付着していて検出されてしまった」

以上のような場合はその後の操作がどれだけ完璧でもPCR検査結果は陽性となります。この場合は「本当は感染症ではない」のに生体の反応と採材方法の影響から検査結果は陽性、すなわち偽陽性となります。