感染症のHE染色組織所見(1) 日本紅斑熱

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ヒトおよびイヌの日本紅斑熱では組織所見(HE染色)は以下の通りだったとのことです。

  1. 血管周囲性リンパ球浸潤(ヒト、紅斑皮膚生検)
  2. フィブリン析出を伴う壊死性潰瘍(ヒト、刺し口皮膚生検)
  3. 小腸、腎臓、精巣、肝臓等のマクロファージ集簇(イヌ、剖検)

ヒトでは血清抗体価検査の前に行われた早期の皮膚生検結果が上記の組織所見と理解しています。時期や経過は書かれていないので不明ですが、イヌの剖検例でマクロファージを認めたことから、ヒトでも慢性期にはマクロファージが集簇するのではないかと想像します。

そういえば肉眼的な紅斑の原因は血管周囲性リンパ球浸潤を伴う炎症によるものでしょうか。

日本紅斑熱の早期診断:皮膚生検を利用した免疫染色の実用性 - IASA

関連病変のイヌ組織所見

PubMedでイヌの紅斑熱一般の組織所見を調べたら次の論文が見つかりました。どちらも組織像(HE染色)があります。追って概要を追加しようと考えています。

  1. Rickettsia rickettsii Whole-Cell Antigens Offer Protection against Rocky Mountain Spotted Fever in the Canine Host
  2. Clinical Presentation, Convalescence, and Relapse of Rocky Mountain Spotted Fever in Dogs Experimentally Infected via Tick Bite